哀しき玩具

薄井ゆうじ 著

10作の短編集です。
親の再婚、余命幾ばくもない相手のとの恋、友人の婚約者に対する想いなど、哀しくて切ない話が多く収録されています。


「燃え尽きた逆さ面」という話が入っています。
そっくりな顔で、同じ名字の少年二人が出会い、いたずら心から、一度だけ入れ替わってお互いの家に帰ります。ところが、そこに帰ってきたのは、なんと自分の父親!
なかなかおもしろい設定です。

自分で自分をみたり、他人が自分そっくりな人をみたりする話をたまに聞きます。
ドッペルゲンガーってやつですね。
私も以前ラーメン屋で、まったく知らない人に話しかけられた事があります。
私とそっくりな人がいて、その人と間違えていたらしいのですが、人違いだと何度いっても信じてもらえませんでした。いったいどれほど似ていたんでしょう。一度見てみたいもんです。
あ、でも見ると死ぬんだっけ。

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

枕時計の女

薄井ゆうじ 著

一遍20ページほどの短編が12作はいっています。
旅先での男女の出会いを描いています。悲しくて、ちょっと怖い不思議なお話ばかりです。

事故死したはずの同級生とそっくりな女性(または男性)等、出会う相手は、心の奥にある記憶や願望が作り出した幻影であるように思えます。
どの話も、はっきりと何かを伝えているわけではありませんが、どれも不思議な魅力に満ちています。

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

十四歳漂流

薄井ゆうじ 著

成長していく少年の心のふるえを鮮やかに伝える寓話集。

いや〜すんばらしい作品です。
大人への憧れや拒絶、悲しみ、不安、束縛や無力感等、思春期に誰しもが抱く感情を、少し幻想的な世界の中で描いています。12作の短編構成です。

14歳から16歳まで、自分が気に入った首が見つかるまで、何度でも首を取り替えられる「首市場」というお話があります。二度と元の首には戻れない事を少年は知らずに、遊び感覚で付け替えちゃいます。その他どの話もなんとなく抽象的に表現されているので、ともすれば何が言いたいのか、まったくわからないような話ばかりなのですが、子供の頃に経験した苦い思い出や、置き忘れてきた、大事な何かが思い出せそうで、なんだかもどかしくなります。心を揺さぶられてしまいました。



テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

カテゴリ
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
リンク
カレンダー
10 | 2009/11 | 12
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -